こだわりを持たないことがこだわり
口やカラダから摂りこむものは、なんでも同じものを継続して使わないようにしています。
毎日飲んだり食べたり塗ったりするものは、特に。
これは母の教えでもあり、昔から何となく心掛けていることでした。
お茶、調味料、化粧品、シャンプー、etc. 気にいると少し続けることもあるけれど、ときどきワザと浮気して使わない時期を混ぜます。
特に子どもが小さい頃は意識的に、粉ミルクや薬、離乳食も出来る限り違うメーカー・違う種類のものを買っていました。
アロマテラピーを始めてからも、この姿勢は変わりません。
ベースオイルも替えるし、精油も決まったものを長期間使ったりはしないようにしています。
この『こだわりなく ゆるゆるやることにこそ、こだわる』ということの正しさを裏付ける事例を、いくつか見つけたのでご紹介します。
ヨーロッパでの出来事。 かつて赤ちゃんの湿疹に塗るスキンクリームに、ピーナッツオイルが配合されており、傷ついた皮膚から毎日毎日ピーナッツの成分が体内に入ることでアレルギー反応のスイッチが入ってしまったことで、重度のピーナッツ食物アレルギーを発症する患者さんが続発した、ということがありました。 この 皮膚から吸収した成分に対して身体がアレルギーを獲得してしまうことを『経皮感作』といいます。その頃のピーナッツオイルは精製が甘く、アレルゲンとなるタンパク質が含まれていたのではないかと考えられています。
未精製のものには、原料植物そのものの良さや効能がある一方で、身体に反応を起こさせる成分もふくまれる可能性があることを忘れてはいけませんね。『天然・自然であるほど、常に安全』ということはありません。
日本では、洗顔石けんによる小麦アレルギー事件も記憶に新しいですね。こちらも、目や目の周りなどの柔らかい皮膚から日々吸収された小麦タンパク成分に対して、感作が起きてしまったのです。
お茶やハーブティーについても、長期間継続して飲むことで光毒性(紫外線に反応して皮膚に発疹などが出る)が問題になることがあるので注意が必要です。
このように、健康に良いと信じられていたものが、長年の使用で身体に害を与えるケースは時々見られます。
人間の身体は、単純ではありません。
何かを摂取したらしっ放しではなく、そのモノに対する摩擦や反発が生じることは想定しておくべきです。
また、安全だと思って摂取していたものが、いつのまにか体内に蓄積していることもあるでしょう。
『ゆるゆると、不真面目に』というのは何を摂取するにも大事な態度の様です。
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