journal.

少し前にInstagramにも写真を投稿しましたが、私はモクレンの花が大好きです。

コブシもそう。

春の訪れを告げてくれる花。

木の枝に直接大ぶりの花をつけるのが本当に美しいし、

わたしは寒い冬が苦手なので、

春を待ちわびている頃(桜よりだいぶ前。早ければ2月の末頃)に蕾が膨らみ始めるこの花に

「春まであともう一息」と励まされるのです。

モクレン(Magnolia denudata)


そのモクレン科の樹木の葉を揉むと、クスノキに似た精油の良い香りがします。

花はクスノキとは随分違うのに、不思議ですね。


先日の記事の、植物分類体系の系統樹をみてみると、その歴史を紐解くことができます。


こちらの図は下記『新しい植物分類体系』から抜粋(一部改変)いたしました。

左上から右下に引かれた斜めの線が進化の根幹です。

左上の原始的な基部被子植物からスタートして、右下に行くに従って時代とともに様々な植物目が分岐してきました。


最右に上から下まで列になって書かれている目(またはまとまった類)が現生植物の分類です。

右の上から5つ目にモクレン類があります。三角に塗りつぶされているのは多数を含む群ということ。


このモクレン類に{モクレン目・クスノキ目・コショウ目・カネラ目}が含まれます。

これらのモクレン類を構成する植物・花の形態は違っても、すべて共通して精油を合成します。


なぜか。


これらの植物は初期の被子植物として、昆虫を送粉者として利用し始めました。

しかし、現在のチョウやハチは一億年前にはまだ存在せず、もっぱら甲虫類を相手にせざるを得なかったのです。

そして花にやってくる甲虫類は立派な顎を持ち、花粉を運ぶだけでなく植物体そのものを食べてしまうことが多かったのですね。

食害回避のために、精油を生産する必要があった、というわけです。


防虫剤として使われる樟脳がクスノキから採れること

コショウに防腐作用や防虫効果があること の理由が、ここにあります。

一億年前に植物と昆虫が密接な関係を結び始めた頃の歴史を、精油が教えてくれているのです。


ショウノウノキ(Cinnamomum camphora)


参考文献


3月のセミナーのテーマは【女性ホルモンへのアプローチ】でした。

その際にピックアップして数件の論文とともにエビデンスを精査したのがヴァイテックス(別名チェストツリー・セイヨウニンジンボク Vitex agnus-castus)という植物の精油です。


しかしこの植物、資料によって「クマツヅラ科」とされているものが多い中「シソ科」とされているものもあります。どちらが正しいのか、その時はわかりませんでした。

その後調べて、植物分類体系についてわかったのでまとめます。


植物を進化の道筋(系統)に沿って分類していく中で、19世紀から「最も原始的な被子植物は何か?」という疑問に対して、盛んに議論が行われ、さまざまな仮説が立てられてきた。

日本でよく使われてきたのは
『花の構造が単純なものから複雑化していった』という仮説に基づく、ドイツのエングラーによる体系を改定した新エングラー体系と、
『長く伸びた軸の上に萼・花弁・雄しべ・雌しべといった花の器官が多数らせん状に並んでいる花が原始的である(つまり花が茎と葉が変形して生じた、とする考え)』という仮説に基づく、アメリカのクロンキストによるクロンキスト体系である。
これらはいずれも植物の形態による分類体系であった。

しかし1980年代から盛んに行われたDNAの塩基配列情報による被子植物の系統解明の結果として、現生被子植物の進化の歴史の概要がわかってきた。
APG分類体系は、国際プロジェクトである被子植物系統研究グループ(Angiosperm Phylogeny Group)によって新たに構築された分子系統学的解析に基づくように、被子植物の科を編成し直した新分類体系なのである。
APG分類体系は改訂が進められ、2009年に公表されたAPG Ⅲ(スリー)と2015年の改訂版であるAPG Ⅳ(フォー)が現在Wikipediaなどでも採用されている。
APG体系では、従来クマツヅラ科に含まれていたハマゴウ属(Vitex)はシソ科に編成された。
これまでシソ科は草本植物からなるグループであったが、APG体系では草本と木本のグループが入り混じることとなった。


つまり、植物のマクロ的形態から分類していた旧分類体系新エングラー体系とクロンキスト体系においてはクマツヅラ科に属していたヴァイテックスが、ミクロなDNA解析による新分類であるAPG体系によるとシソ科に属すことになった、ということです。

2~3mもの高さになる木本のヴァイテックスがシソ科だなんて少し変な感じがしますが、必ずしもAPG体系では草本と木本が別のグループになっていないのなら納得です。


植物の進化系統をどう表そうか、と決めているのは人間ですので、どちらが正しいということではないのでしょう。これからも研究が進む中で変わリゆくものですし、どの視点で見るかによっても違っていいものなのですね。

旧分類の方が少数の容易に判断できる特徴に基づいているため、教育などの場面で用いやすいという点や、研究の進展に伴って改訂する必要がないため図鑑類を書き換えないで済む点で、新分類より使いやすいこともあるようです。

一方で、学術先端分野においてはすでにAPG体系に移行しており、エングラーやクロンキストは歴史的体系と位置付けられているのです。


これで、本や資料によって同じ植物でも科名や分類が違っていることの意味がわかりました。

PEOTコースでも植物分類体系について教えていただきましたが、今回自分で本を読んで調べてみて、さらに理解が深まりました。


これからは、どの分類に基づいて書かれているのか注意してみてみると面白いと思います。


参考資料

わたしは文章を書くのが恐ろしく遅い。


だからブログはもちろんインスタグラムですらもアップするのは一苦労で、

書いては消し、書いては消し、

書いた内容が不確かなので、もう一度調べてまた書き、、

しているうちに、何が言いたかったのかわからなくなり、

とりあえず一旦パソコンを閉じる。

といった具合なのです。


みなさんブログなどを毎日アップして、本当にすごいですよね。

こんなに作文のポテンシャルが高い人々が多いのかと驚愕し、

そして自分の文章力のなさに落胆してしまうのです。


そうしたら、先日友人にこんなことを教わりました。

「昨日の自分に教えてあげるつもりで、書くといいよ」


なるほど。

わたしが書きにくかったのは、誰に向けて喋ればいいのか分からなかったからかもしれない。


というわけで、これからそうやって書いてみます。


という決意表明で今日はひとまず締めます。




口やカラダから摂りこむものは、なんでも同じものを継続して使わないようにしています。

 毎日飲んだり食べたり塗ったりするものは、特に。 


これは母の教えでもあり、昔から何となく心掛けていることでした。 

お茶、調味料、化粧品、シャンプー、etc. 気にいると少し続けることもあるけれど、ときどきワザと浮気して使わない時期を混ぜます。

 特に子どもが小さい頃は意識的に、粉ミルクや薬、離乳食も出来る限り違うメーカー・違う種類のものを買っていました。


 アロマテラピーを始めてからも、この姿勢は変わりません。

ベースオイルも替えるし、精油も決まったものを長期間使ったりはしないようにしています。


 この『こだわりなく ゆるゆるやることにこそ、こだわる』ということの正しさを裏付ける事例を、いくつか見つけたのでご紹介します。 


 ヨーロッパでの出来事。 かつて赤ちゃんの湿疹に塗るスキンクリームに、ピーナッツオイルが配合されており、傷ついた皮膚から毎日毎日ピーナッツの成分が体内に入ることでアレルギー反応のスイッチが入ってしまったことで、重度のピーナッツ食物アレルギーを発症する患者さんが続発した、ということがありました。 この 皮膚から吸収した成分に対して身体がアレルギーを獲得してしまうことを『経皮感作』といいます。その頃のピーナッツオイルは精製が甘く、アレルゲンとなるタンパク質が含まれていたのではないかと考えられています。

 未精製のものには、原料植物そのものの良さや効能がある一方で、身体に反応を起こさせる成分もふくまれる可能性があることを忘れてはいけませんね。『天然・自然であるほど、常に安全』ということはありません。


 日本では、洗顔石けんによる小麦アレルギー事件も記憶に新しいですね。こちらも、目や目の周りなどの柔らかい皮膚から日々吸収された小麦タンパク成分に対して、感作が起きてしまったのです。


 お茶やハーブティーについても、長期間継続して飲むことで光毒性(紫外線に反応して皮膚に発疹などが出る)が問題になることがあるので注意が必要です。


 このように、健康に良いと信じられていたものが、長年の使用で身体に害を与えるケースは時々見られます。


 人間の身体は、単純ではありません。

 何かを摂取したらしっ放しではなく、そのモノに対する摩擦や反発が生じることは想定しておくべきです。 

また、安全だと思って摂取していたものが、いつのまにか体内に蓄積していることもあるでしょう。


 『ゆるゆると、不真面目に』というのは何を摂取するにも大事な態度の様です。  


クリスマスが終わって、もう今年も残すところあとわずか。

大掃除に追われている方も多いのではないでしょうか。


今回は、そんな大掃除中にケアができてしまう方法をお伝えします。

冬は手や爪が乾燥して荒れたりささくれたり…素敵なリングやネイルのおしゃれをしていてもなんだか残念です。

指先がしっとりと整って、ケアが行き届いている女性には憧れますよね。

わたしは病院勤務がありますので、爪を伸ばしたりネイルを楽しむことはできませんが、この方法を始めてから、よく周りの人に手を褒められるようになりました。

とっても簡単なので皆さんもぜひ試してみてください。


①オイル成分の高いハンドバームを指先に特にたっぷり、手のひらや甲にも塗ります。
②シルクやコットンの手袋をして、上からゴム手袋をします。
 (ディスポーザブルのビニール手袋でも可)
③そのまま水仕事や掃除全般をします。熱いお湯でお皿洗いをするとスチームパック効果も◎
(意外と、洗濯物を干したり畳んだりする作業や、ダンボールを触る作業でも、手の水分や油分が失われるので、午前中の家事の間は手袋はめっ放しにすると良いです。)


ゴムやビニルの手袋は、携帯の画面にも反応するので便利です(指紋認証はムリですが…)。

アロマバームの場合、密閉するので精油成分が浸透しやすくなり効果バツグン!

ハンドケアにオススメの精油は、レモン・ベンゾイン・ラヴェンダーなどですね。

爪を保湿して強くしてくれます。

もちろん、お好きな香りでOK。家事も気持ちよくはかどりますよ♪

bilanx.のワークショップでバームを作った方は、ぜひお試しください。

アロマバームが手に入らない方は、市販のハンドクリームでも大丈夫です。


お部屋をキレイに整えて、指先もケアできて一挙両得。

清々しい気持ちで、新しい年を迎えましょう。







昨日12月22日は、今年の冬至でしたね。

冬至は、二十四節気の一番最後の節目にあたり、一年のうちで一番日照時間が短い日をいいます。

北海道:9時間(7時~16時) 東京:9時間45分(6時45分~16時30分)
 沖縄:10時間30分(7時30分~18時) 

私は夏生まれの夏女で 太陽大好き人間のため、毎年冬至が過ぎると、

「あぁ、これからまた日が長くなっていくんだ」

とホッとするのです(冬本番はこれからですが…)。


冬至にはゆず湯に入る習慣がありますよね。

我が家では、精油を使ったゆず湯をいたしますので、その方法をお伝えします。

材料;
・精油    
ユズ  Citrus junos        3滴
ブラックスプルース Picea mariana    2滴
ヒマラヤンシダー Cedrus deodara  2滴
・エプソムソルト 150cc
使い方; エプソムソルトに上記の精油を垂らし、よく混ぜて浴槽に溶かし、 38〜39℃で10~20分ほど半身浴します。

 *ユズは柑橘系の精油ですが、水蒸気蒸留法で採られたものであれば光毒性の心配は要りません。
 *エプソムソルトとともに混ぜることで分散しますが、完全に乳化させたい場合は、大さじ一杯程度の蜂蜜・アルコール・生クリームなどで精油を希釈してから浴槽に溶かしてください。


もちろん、ゆずを丸ごとお風呂に入れるのも楽しいですよね。

果皮に含まれるポリフェノールの一種ヘスペリジンは精油には含まれないので、まるごとの良さもあります。


昔の言い伝えで、「ゆず=融通」「冬至=湯治」という語呂(ダジャレですね)から、この時期にゆず湯に入ることは、「無病息災」「一陽来復」の願いをかけて、新年を迎える前に身を清める禊と考えられていたようです。

また『香りの強いものは邪気を払う』との伝承もあります。これはまさにアロマテラピーを経験的に体得した昔の人々の知恵ではないかと思います。(夏至に菖蒲湯に入るのもここからきているようです)

ゆず(漢方では香橙)は、中医学においては上品(じょうほん)の君薬と位置づけられ、日常的に用いることのできる ホメオスタシス(恒常性)を維持し健康増進する養生薬とされてきたようですね。

皮膚を適度に刺激することで、血行を促進して冷えを解消し、健康を増進する効果があるようです。


というわけで、本日は‘アロマテラピー的ゆず湯’の愉しみ方をお伝えいたしました。

みなさま、お元気で楽しいクリスマスシーズンをお過ごしください。

参考文献
アロマテラピー精油事典  バーグ文子著
東洋医学の教科書     ナツメ社





みなさまこんにちは。

ここのところ、ぐっと寒さが増してきましたね。

お元気でお過ごしですか?


さて、来たる2019年1月より、わたしのアロマテラピーの母校であるLSA(ロンドン・スクール・オブ・アロマテラピー)ジャパンにて、わたしのプライベートセッションを受けていただけることになりました。ハーブティを飲みながらゆったりと、ただ一つの香りを一緒に作ってみませんか。


また、月に1回『女医によるEBM(Evidence Based Aromatherapy)シリーズ』と題しまして、季節やその時々のニーズに合ったテーマでセミナーを開催いたします。

科学的根拠をベースとしたお話と自然療法をバランスよく取り混ぜたレクチャーを聞いていただいた後は、みなさまの必要としている精油をセミオーダーでブレンドし、プロダクトを作ってお持ち帰りいただきます。


いずれも限られた枠数ですが、みなさまのご参加をお待ちしております。

お申し込みは、LSAの申し込みフォーム または bilanx.メールアドレスまで、お気軽にご連絡ください。



朝、家族より早く起きて瞑想するのが日課になっている。

毎日ではないけれど、でも比較的続いている。

窓を開けてまだ暗い朝の空気を吸い込む。

白湯を飲んで、口と喉と胃腸を潤し温める。

その日の気分で精油を選んで、一滴手首に落とし、両手に広げて耳筋に少しなじませたら準備完了。


ソファに座って、ただ呼吸に集中する。

吸う息とともに、かすかな精油の香りが入ってくる。

いつも忙しい頭の中が、水面が凪いでいくように静かになる。

吐く息の暖かさを鼻腔に感じる。

考え事が浮かんでいることに気づくと、また呼吸に意識を戻す。

ただこの繰り返し。


ヨガをすることもある。

ボディスキャンの要領で、動いている身体の部位と呼吸に集中。

体の動きとともに時々香る精油が、また意識を呼吸に戻してくれる。


瞑想を始める前と比べて、随分気持ちが穏やかに安定しているのを実感している。

集中力もついたみたい。

(たとえば先日、美容院での施術中に 持参した本を一冊読み終わった。

これは私にとっては珍しいこと。

美容師さんとおしゃべりしたり、周りや鏡を気にしたり、結局携帯や雑誌を眺めて終わることが常だったから。)


瞑想や呼吸法に精油を使うのはとても効果的だと思う。

香りが呼吸に気づかせてくれるし、モチベーションも上がる。


ちなみに今朝の精油は、ラヴィンツァラ(Cinnamomum camphora CT cineole)。

クスノキ科の葉から採れるオイルで、スーッと呼吸が深くなるようだった。

青いバナナの皮のような甘さと清涼感が入り混じった香り。

抗感染作用がありながら、比較的優しいので子どものマスクに1滴落として風邪予防にも使えます。



写真は、アメジストセージ(Salvia leucantha)
秋から冬にかけて花をつけるので、寒くなってくる季節のベランダが明るくなります。


Melissa officinalis

シソ科   産地;フランス、ドイツ、地中海地方


Melissaの主成分はアルデヒド類。

アルデヒド基は1級アルコールが酸化してでき、さらに酸化してカルボキシ基に移行しやすい。また極性が高く水に溶けやすいので、保存には密閉(水と酸素に触れないこと)が大切。

シトラール(ネラール+ゲラニアール)がメインだが、シトロネラールも含む。

シトロネラールが薄いものほど望ましいが、安価なシトロネラという植物の精油(よく虫除けアロマに使われる香り)で薄められることも多く、シトロネラールを強く感じるものや安い市販品には注意が必要。


アルデヒドは、とても不思議なことに、極少量を希釈して使うほど抗不安作用や鎮静作用をより発揮する。濃度を上げていくと、あるポイント(『プラトー効果』という…また別の機会に書きます)を越えたところでその作用が減少していくのである。

これは精油の面白いところだと思う。


また、Melissaの成分の魅力は、セスキテルペンも含むところだと思っている。

カンナビノイド受容体に作用し鎮静効果を示すことが証明されているβ-カリオフィレンが10%ほど含まれている。ここがアルデヒドの作用をバックアップしていると思う。

(カンナビノイド受容体を介した鎮静・鎮痛作用についてはまた別の機会に書きます。)


この神経鎮静作用については、認知症患者さんの不穏行動(認知機能の障害のため不安が生じ警戒心が強まることなどから、怒り出したり興奮して暴れたりすること)を対象としたエビデンス*がある。

不穏には、脳の扁桃体(快・不快などの感情と記憶を結びつける部位)が敏感に反応する、という生理学的な要因がある。扁桃体は嗅覚系の中枢とも近く、香りが作用しやすい部位であるので、このような症状のコントロールに精油療法が有用なのは理にかなっているだろう。


またMelissaは、皮膚の炎症やアレルギーを抑える働きがあり、特にカモミールとのブレンドでその効果が増強する(『シナジー効果』という…これについてもまた改めて)。

季節の変わり目のゆらぎ肌や、精神的ストレスからくる肌トラブルには覿面なのである。


Melissaのlogos的側面についてでした。

きちんと科学的で立証された作用と成分、そしてその香りの素晴らしさとともに注目の精油に間違いありません。


*2002年の精神科領域の第一線のピア・レビュー誌(Journal of Clinical Psychiatry)に掲載された『重度の認知症における不穏の管理のための安全かつ効果的な治療法としてのアロマテラピー』という論文(二重盲検法)がある。重度認知症患者72人を対象としてMelissa群とSun flower oil(プラセボ)群に分け、1日2回ベースローションに希釈し顔と両腕に塗布した。 CMAI(不穏を示す指数)が30% 低下したのは、Melissa使用群のうち60%、コントロール群では14%の患者で、さらに全体としてMelissa群は35%のスコア低下、コントロール群は11%低下がそれぞれ見られ、Melissaに有意な改善が見られた。 QOL指数もメリッサ群で有意に改善した。




Reference
・『アロマティックアルケミー』バーグ文子著
・Plant Language Aromatherapy Course    Schnaubelt PhD.  @LSA Japan
・Ballard CG. et al ;Aromatherapy as a safe and effective treatment for the management of agitation in severe dementia: the results of a double-blind, placebo-controlled trial with Melissa.J Clin Psychiatry. 2002 Jul;63(7):553-8.
・IFA PEOT Course text book @LSA Japan

2017年5月、中国の囲碁チャンピオンを米Google者のAIアルファ碁が破った___

この手のニュースを目にするたび、敗北感に苛まれるのはわたしだけでしょうか。

自らが生み出した科学技術の進歩の前に 人間の能力は屈するしかないのか…と。


でも、こういう見方はどうでしょう。

その対局中にアルファ碁が消費したエネルギーを知っていますか?


人間(囲碁チャンピオン)の脳の消費エネルギーは、思考時で21ワット。

一方、アルファ碁の消費電力は25万ワットだそうです。(日本経済新聞,2107.7.27)

単純計算で、約1万2千人分。

しかも脳は睡眠時も20ワットを代謝に使っており、どんなに脳みそフル回転しても1ワットしか増えないとか。


これは、対局では敗れたものの、生物の脳の持つシステムと人工機械とは決定的に違う仕組みが働いていることを示唆するデータです。


では人間の脳とAIとを機械的に比べてみたなら、さぞかし人間の脳には性能の良い部品が使われているのだろう、と考えたくなりますが、答えはノー。

コンピューターの素子と神経細胞とでは、計算速度も、間違える確率も、ケタ違いの差でコンピューターの圧勝。記憶容量に至っては、アインシュタイン級の天才を持ってしても せいぜい200円のDVDにして2枚分だし、カメラに保存された写真と違って私たちの映像記憶の正確さは、変化盲という現象のために微妙なズレを見分けられないという欠陥があるのです。

では、こんなに粗末な部品で、しかも1万分の1のエネルギー量で、どうやって脳はAIと互角に戦うことができるでしょうか。


その謎を解き明かすべく研究をされている方がいます。

大阪大学大学院生命機能研究科特任教授で生物物理学者の柳田敏雄さんです。


柳田さんは、『生体内の分子を観る』という手法で、数々の生命現象の新事実を解明されました。

その一つは、筋収縮時のミオシン分子の研究です。

筋収縮は、筋節(サルコメア)というユニットのなかのアクチンとミオシンという2種のたんぱく質繊維が滑り合うことで起きることが知られています。柳田さんはその「滑り」のとき実際に何がおきているのかミクロレベルで観ることに はじめて成功されました。

アクチンフィラメントとミオシンフィラメントは、虫が蠢くように止まることなく動いていたそうです。

自動車のような人工機会はスイッチのオン/オフ時で差がない ということは考えられません。

ところが生体分子は常に動いているので、休んでいる時と動いている時の差がほんの僅か。

それを観た柳田さんは「これは『ゆらぎ』だ!」と思ったそうです。


さらにミオシン分子一つに注目し試行錯誤の末に観察できたことは、ミオシンがアクチンの上を5.3nmの歩幅で跳ねるように進んでいるということ。その動きは、常に前進するのでなくフラフラと前に後ろにたゆたいながら前に進むという具合でした。しかもATPのエネルギーを使わず、ブラウン運動によってゆらいでいたのです。ブラウン運動は、機械にとっては邪魔でしかないノイズです。生体は、これを巧みに利用していたのです。


私たちの筋肉はノイズで動いている。


さらに、細胞には化学物質の濃度勾配や電位勾配に従って移動する走化性や走電性があります。

細胞はノイズの数分の一という非常に小さな「勾配」というシグナルも検出しているのです。

柳田さんは、脳神経細胞も情報処理やひらめきに『ゆらぎ』を利用している根拠もつきとめます。

脳は認知の際、様々な神経細胞の集まり単位(コラム)を賦活化させる中で、整合するものをゆらぎながら探しているというのです。(この整合が起こった時、「これだ!」とひらめくのですね。隠し絵が何を示しているかわかる瞬間なんかもこれが起こっているのです。)


生物は何もしなくても存在する『ゆらぎ』を巧みに利用することで、小さなエネルギーで効率よく働くことができる仕組みを持っていることがわかりました。

『ゆらぎ』を使った働きは不確かで曖昧です。

しかしその曖昧さをもうまく使うことで、生物特有の自律性や柔軟性を発揮できているのです。



生命は機械ではない

  〜生命現象は『ゆらぎ』で成っている


またひとつ、機械論的に生命を捉えることがいかにナンセンスであるか

という根拠に出合いました。


科学的な視点から、ホリスティックにそして哲学的に「生命とは何か」を考えることにとても興味があります。

科学をツールにすることで、説明したり納得したりがしやすくなります。

だけれども、科学・機械的に世界の全てが成り立っているわけではありません。


またおもしろい真実に出合ったら紹介していきます。




先日、自宅サロンにてAromatherapyの基本とバーム作りのワークショップを行いました。

はじめての方向けのAromatherapyの基本のお話と、

代替療法(伝統療法)と近代西洋医療のバランス、Aromatherapyの取り入れ方のお話の後は、

情報や先入観を取り払った状態で、香りをあるがままに直観で選んでいただき、

自分だけのブレンドでミツロウ軟膏を作りました!


みなさん、香りの好みで選んでいただいた後で、それぞれの精油の名まえと効能を見てみると、

自分はこういうものを欲していたのね、と納得された様子。

出来上がったものを嗅ぎ比べたりして、とても楽しい時間でした。


はじめて知る植物の精油もあったようで、興味を持っていただき、生活の中に香りを取り入れるきっかけになったなら嬉しいですね。


またいろいろなテーマで開催いたしますので、お運びいただきたいと思います。


突然ですが今日はシトラス系やフローラル系精油に含まれる成分、アンスラニル酸(アントラニル酸)メチルについて。

アンスラニル酸メチルはエステル体で、体内に吸収されると分解されてアンスラニル酸になります。

このアンスラニル酸。

炭素が5つの芳香族アミノ酸で、トリプトファン代謝経路における代謝産物アンスラニル酸と同じ物質。それによりセロトニン合成系に関与します。

セロトニンは脳内伝達物質を調整し精神を安定させる働きがあるので、「幸せホルモン」と呼ばれたりすることもあります。また睡眠や概日リズムを制御するメラトニンの材料でもあります。


アンスラニル酸メチルを50%以上含む化学物質は、麻薬及び向精神薬取締法で向精神薬原料に指定されていることからも、その作用の強さと確かさがわかります。


精油の中で最もアンスラニル酸メチルが多く含まれているのが、プチグレン(特にマンダリン・プチグレン)であり、鎮静作用・鎮痛作用・鎮痙作用・抗不安作用が期待できます。

抑鬱状態や不安感の強い時、筋肉痛やけいれん性の咳などのケアに有用です。

精油は化学で全て説明がつくものではありませんが、化学の裏付けがあることでより安心して用いることができるのもまた事実ですね。